点火プラグ交換
用意するもの
・プラグレンチ(サイズ:16mm / ※点火プラグのネジ径とは全く無関係です)
・アダプター(車載工具)
・22mmメガネレンチ(車載工具)
・マジック
・布ガムテープ
・エンジンクリーナー等
・ピッチクリーナー
・キッチンタオル
・ワイヤーブラシ(※真鍮製 / ステンレス製はNG)
・点火プラグ×4(※新品に交換する場合 NGK製 CR8E等)
注目!
アイドリングが安定せずにハンチングを繰り返す様になり、その後エンジンは停止→始動も出来ないという最悪な状態になりました。取り敢えずエンジン様のご機嫌をうかがう為に点火プラグとエアクリーナーエレメントを清掃するコトから始めてみよう‥と思っています。

点火プラグやエアクリーナーエレメントをお触りする為には前戯としてまずはガソリンタンクを取り外す必要があります(※点火プラグに関してはガソリンタンクを取り外すコト無く作業を進めてしまうという猛者も中にはいらっしゃる様ですが‥)。ガソリンタンクの着脱に関してはコチラをご参照くださいませ。→※ガソリンタンク交換・着脱
清掃した点火プラグ、若しくは新品の点火プラグを取り付けた後に『はて、このプラグコードは何番シリンダーに被せるんだっけか‥?』的な状態に陥らない様、各プラグコードに布ガムテープを貼り付け、マジック等で接続するシリンダーナンバーを予め記入しておきます。「そんなのプラグコードの長さを見ればわかるよ!」という方はこの作業ははしょって頂いて結構です。でも初めて作業をするという方や“自分は記憶力や集中力を欠いている”‥と自覚がある方はこの作業をしておいた方が後々無難だと思いますよ?
1番シリンダーのプラグキャップを取り外しました。
点火プラグを取り外す前にシリンダー内にゴミや異物が入り込むリスクを避ける為、エアガン等で点火プラグ上部を予め掃除しておきます(僕はエアガンを持っていなかったので、球技用の空気入れで代用しました)。
※VCエンジンの場合はヘッドカバーの赤い塗料が劣化し、剥げ落ちている‥ってパターンがままあります。剥げ落ちた塗料カスがシリンダー内に入らない様に注意しましょう。

車載工具のプラグレンチが無かった為にキジマのロングタイプのプラグレンチを使用しました。プラグホールはロングタイプでもかろうじて頭が覗く程の奥行き(深さ)です(赤い矢印の先)。プラグレンチは白い矢印の先のスペースから差し込む様にしてシリンダーの方へ持っていくと運びがスムースです。
プラグレンチは22mmのレンチを使用して回します。
2番シリンダーの点火プラグを取り外します。

車載工具の中にあったエクステンションバー的な工具がサイズ的にハマったので、利用してみました(赤い矢印の先)。点火プラグ→プラグレンチ→エクステンションバー的な工具→ラチェットレンチの順に接続していきます。
エクステンションバー的な工具にはキッチンタオルを巻き付け、工具から外れない様に布ガムテープで締め付けてあります。理由はカンタン、作業中に周辺部品に接触しても大丈夫な様にです。

1番、2番シリンダーの点火プラグの取り外し作業は3番シリンダーの取り外し作業に比べれば比較的イージーです。
難敵・3番シリンダーの点火プラグを取り外します。

3番シリンダーが1番作業性の悪いシリンダーです。車載工具の中にあったコンビネーションレンチ(22mm)を使用して点火プラグを取り外します(白い矢印の先)。このレンチが無かったら、ラジエーターを動かす等の別の作業が発生・必要だったでしょう。ありがとう、文春‥じゃなくって、車載工具!
とはいっても作業性の悪さは格別です。レンチの稼動領域をフルに使いながら、根気良くプラグレンチを反時計回りに回していきます。

4番シリンダーの点火プラグを取り外します。
3番シリンダーの点火プラグを取り外せたアナタになら、4番シリンダーの作業など朝飯前のハズです。
取り外した点火プラグです。
取り外した点火プラグには何番シリンダーに装着されていたモノか後から判別出来る様に油性マジックで各々ナンバリングしておきます(赤い矢印の先)。
このナンバリングには各シリンダーのコンディションを確認する為‥という意味合いも含まれますが、私には取り外した部品は例え全く同一の部品であっても、必ず取り付けてあった元の場所に戻す‥というメンドくさい自分ルールがあるが故なんですよねw

そこら辺のこだわりの無い方はこのナンバリングの作業はスルーして頂いても全然大丈夫です。
真鍮製のワイヤーブラシで点火プラグの中心電極、絶縁体、接地電極、そしてネジ山部分の汚れを順次落としていきます。力を込めてゴシゴシとこするのでは無く、軽いタッチでカーボン等の汚れを宙に飛ばす様なイメージでこすると良いと思います。
※汚れが軽度に見受けられる場合にはまずはブラシ部分の素材が非金属である使い古しの歯ブラシ等を使用して清掃してみてください。点火プラグを徒らに傷付けなくて済みます。

家にたまたまエンジンクリーナーがあったのでそれを模型用の塗装皿に満たし、点火プラグの電極部分を漬け込んでみました。
※クリーナーの臭いが気になる方は上から紙コップ等を被せましょうね。
放置プレイ(半日前後)の終了後、キッチンタオルで点火プラグに付いている汚れやクリーナー液をキレイに拭き取ります。
清掃した点火プラグの状態を確かめる為、プラグコードを接続して実際に火花を飛ばしてみます。今回の私のケースではエンジンが全くかからなくなってしまったという経緯もあるので、この作業にはイグニションコイル側の点検という側面もあります。
ただ単に新品の点火プラグに交換するだけであればこの点検作業は全くする必要はありません。

イグニションコイルは車体の左右にひとつずつあり、左側のイグニションコイルは1番と4番シリンダー、右側のイグニションコイルは2番と3番シリンダーをそれぞれ担当しています。ですからイグニションコイルの点検のみに限っていえば1番と2番シリンダーのプラグコードをテストするだけで事足りる‥とも言えます。
4気筒全ての点火プラグを取り外した状態、且つテストするプラグコード以外は全てプラグホールに装着した状態にします。更にテストするプラグコードが接続されていたプラグホールにも新聞紙等で覆いをします。これはシリンダー内にゴミ等が侵入しない様にする為と生ガスに引火しない様にする為です。

テストをする際にはプラグコードを直接手で掴むようなコトはしないでください。私は布ガムテープでプラグコードを車体に軽く固定しました。点火プラグの金属部分がしっかりとアースされている状態でテストは行います。

異常が無ければ点火プラグを各シリンダーに装着し、その他の部品も取り外し時の逆順を辿って、元の状態に戻していきます。
全ての戻し作業を終え、エンジンが始動出来ればめでたしめでたしです。
お疲れ様でした。