シートベルトの破れ補修
用意するもの
・10mmレンチ
・接着剤
・香水
・キッチンタオル
・カッター
・洗濯バサミ×10前後
注目!
シートベルトの補修をします。
タンデムする人間によっては、乗車時にシートベルトを利用するため、シートと同様に疲労は徐々にシートベルトにも蓄積されていきます。私のBanditのシートベルトも、手で直接掴む部分を中心に、皮が破れてめくれあがってきてしまいました。タンデムする人間の安全性も考慮して、今回破れた皮の部分を補修することにしました。

完全な補修方法としては、新しい生地を芯に張り直すやり方が考えられますが、今回は破れた箇所がそれほど広範囲にはわたっていないため、接着剤によって破れた皮を固定させることにします。
まずシートを車体から取り外してください。
シートを裏返し、ベルトやキャッチ金具をベースに固定しているボルトを取り外します。10mmのレンチを使用すれば、ボルトは簡単に取り外せるはずです。

写真の矢印で示している部分が、今回の補修箇所です。
接着剤を塗布する前に、予め接着箇所の汚れをきれいに取り除いておきましょう。今回は汚れがそれほど深刻な状態ではなかったため、香水を使用して、汚れを取り除きました。

より確かな接着力を必要とされる方は、接着箇所の汚れを除去し終えた後に、軽くサンドペーパー等をかけられるとよいでしょう。
今回使用する接着剤は、セメダイン社製の「スーパーX ブラック」です。
この製品は完全に固まるまで、1〜2日を要するという、なかなか根気の試される代物ではありますが、仕上がり時の風合いの良さを買って、あえて選択してみました。

使用方法は至ってシンプルで、接着箇所の両面に塗布してから、接着面を合わせるだけで、基本的な作業は終了です。
接着剤を塗布した直後の画像です。
「スーパーX ブラック」は黒く着色されているために、正直画像からは皮と接着剤の見分けがつきづらいですね(笑)。

接着剤は、接着箇所の両面に付属のヘラでならすように塗り付けていきます。皮の裏地部分に塗布するときには、少々多めに塗り付けるようにしてください(裏地に吸収される分を考慮して)。

接着剤を塗布し終えたら、接着面をきれいに合わせます。
皮をしっかりと接着させるために、接着箇所を洗濯バサミで固定しました。これは皮が経年変化により、かなり硬化していたために行った処置です。洗濯バサミの力が強過ぎると、皮に洗濯バサミで挟んだ跡が残る可能性も考えられるので、心配な方は雑誌等を重しにして、接着箇所を押さえつけるようにされたほうが良いでしょう。

1〜2時間ほど経過すると、接着剤がかなり安定してきます。洗濯バサミを取り外し、接着箇所からはみ出てしまった接着剤を取り除きます。
はみ出た部分に皮を傷つけないように慎重にカッターを入れ、その後指の腹でこするようにすると、接着剤はきれいに取り除けます。

はみ出た接着剤の処理が無事に完了したら、また洗濯バサミで接着箇所を固定しておきます。
接着剤を塗布してから、丸2日経過しました。
接着箇所はしっかりと固定され、少々強い力が加わっても、しばらくは皮はめくれそうにもありません。

以上でシートベルトの破れ補修は終了です。
今回補修した箇所は、本来人の目に触れる部分ではないので、仕上がりの状態の如何はあまり関係ないかとは思います。しかし長い時間をかけて、接着剤の硬化を待った甲斐あって、仕上がりの風合いの良さはなかなかのものです。