リヤブレーキフルード交換
用意するもの
・8mmメガネレンチ
・プラスドライバー
・ウエス
・DOT4ブレーキフルード
・耐油ホース(口径4mm、長さは50cmほど)
・受け皿(500mlペットボトルを代用−必ず無色透明なものを用意−)
注目!
油脂類の中ではブレーキフルードの交換はつい怠ってしまいがちです。性能の劣化を体感出来ないことが最大の理由でしょう。しかしブレーキフルードの劣化はその周辺部品にも影響があるので、やはり定期的な交換を心掛けたいものです(SUZUKIでは恐らく交換サイクルを1年に設定していると思います)。また作業自体は決して難しいものではありませんが、エアの混入とブレーキフルードの車体への付着にはくれぐれも気を付けるようにしてください。ブレーキフルードが車体の塗装、プラスティック、ゴム面に付着すると、その箇所を損傷してしまいます。付着したブレーキフルードは速やかに拭き取るか、洗い流すかしてください。
リヤブレーキフルードの交換の為に用意するものは、8mmメガネレンチ、プラスドライバー、ウエス(キッチンタオルでもよい)、DOT4ブレーキフルード、耐油ホース(口径4mm)、受け皿(500mlペットボトルを代用−必ず無色透明なもの−)の6つです。ウエスはブレーキフルードが車体に付着してしまった場合に拭き取る必要があるので予め用意しておきます。

写真は今回使用した耐油ホース(長さは50cm+α)です。近所のホームセンターで63円(税込)で購入しました。本当は無色透明なものが欲しかったのですが、品切れだったため止む無く色付きのものを購入しました。
まずブレーキフルードの交換作業に入る前に、私のBanditにはセンタースタンドが装備されていないので写真の様にサイドスタンドの下にあて木を置いて、リザーバタンクを通常よりも水平な状態に近付けておきます。ただしリザーバタンクが水平な状態に近付けば近付くほど車体自体はより不安定な状態になっているので、あて木に使用する木片の厚みには充分に留意する必要があります(ちなみに今回私が使用したあて木の厚みは18mmほどです)。
サイドスタンドの下にあて木をセットしたら、今度は車体の右側に回り写真の矢印の先にある2つのネジをプラスドライバーで緩めます。このときネジの緩め過ぎには充分注意するようにしてください。可能性として高くはありませんが、リザーバタンクとキャップの隙間からブレーキフルードが漏れてきてしまう危険性が考えられます。

ちなみにリザーバタンクのネジを緩めてから、サイドスタンドの下にあて木をセットしても全然構いません。自分がやりやすいと思える順序で作業を進めてください。
上記までの作業が終了したら、ブレーキキャリパーにあるブリードスクリュの先端に付いているゴムキャップ(写真の矢印の先にある部品)を取り外してください。ゴムキャップは手前に引っ張れば簡単に外れるはずです。

ゴムキャップを外したら、ブリードスクリュに8mmのメガネレンチをかけて、さらにゴムキャップがあったところに耐油ホースを取り付けてください。耐油ホースのもう一方の側には廃油の受け皿を用意しておきます。

次に先ほど緩めておいたネジを2つとも取り外してください。これでリザーバキャップ、リザーバダイヤフラムプレート、リザーバダイヤフラムはフリーな状態になりました。ダイヤフラムプレートとダイヤフラムにはブレーキフルードが大量に付着しているので、保管場所には充分留意しつつリザーバキャップと一緒に取り外してしまいましょう。以上で準備作業は終了です。
ここからはいよいよ実際のブレーキフルードの交換作業となります。

まずブレーキペダルを可能な限り押し下げた状態で、ブリードスクリュを8mmのメガネレンチを使用して緩めてください。ブリードスクリュからブレーキフルードが出てくるはずです。するとブレーキペダルが一番奥までいきますので、ペダルをそのままの押し下げた状態でキープしつつ、すぐにブリードスクリュを締め付けてください。

ブリードスクリュを締め付けた後はブレーキペダルを放し、数秒後に今度はゆっくりと数回ペダルを作動させます。するとすぐに柔らかくなっていたペダルが元通りの固さを取り戻すので、またペダルを可能な限り押し下げ、そのままの状態でブリードスクリュを緩めます。
上記の作業をリザーバタンクにブレーキフルードを補充しながら、ブリードスクリュから出てくるブレーキフルードが新しい透明なものになるまで繰り返してください。このときリザーバタンク内のブレーキフルードの残量には充分に注意しながら作業を進めないと、最悪エアが混入してしまう恐れがあります。面倒くさがらずにマメにブレーキフルードは補充するようにしましょう。ブリードスクリュから新しいブレーキフルードが確認されたら、車体を垂直に立て、リザーバタンクの点検窓でLOWERレベルを基準にブレーキフルードを補充するようにしてください。

最後に工具類を外し、元通りに部品を組み付ければ交換作業は終了です。