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店内にいたお客さん達が次々とお店を後にしていき、ふと気付くと私ひとりがポツンと取り残されてしまった格好‥。だがそんな時、店内に漂うビミョーな空気を察してくれてか、店主の○○さんの方からごくごく自然にお声をかけて下さった。○○さんの話し方や声質は、およそ人に圧迫感というものを感じさせない、穏やかで心地の良いものである。
話は四方山に及び、近隣にあるラーメン店のことから、果てはネット上のラーメンサイトに至るまで、実に広範且つ多岐に渡った。 |
近隣のラーメン店の話でひとしきりの盛り上がりをみせていたときに、以前からずっと気になっていた、時間帯によるスープの出来・不出来について、思い切って尋ねてみた。すると○○さん曰く「69○○‥さんなんかはね、時間帯によるスープの出来・不出来がない様にしてるけどね、ウチの場合には時間帯による出来・不出来(落差)が正直あるんですヨ。これは今ウチのラーメンの一番の課題でもあるんですが‥」とのこと。自らのウィークポイントをサラッとカミングアウトしてしまえるところにも、○○さんの真摯なお人柄、そしてある種の迫力のようなものさえ感じられた。
そのお人柄に甘えるような形で、化学調味料の使用についても忌憚のないご意見を伺ってみた。
「化学調味料を使うとね、たしかに味が膨らむよね〜」と、意外にも(!?)肯定的とさえ思える答えが返ってきた。実は私も化学調味料の使用については、全面的にではないが肯定的な意見を持っていたので、○○さんの返答には少なからず勇気付けられる思いがした(世の中のラーメン好きと言われる方々の中には、化学調味料の使用を快く思わない人が多いので‥)。
また○○さんとの会話の中で、妙に印象的だった部分を以下に紹介する。
「勇○さんとこはねぇ、利益を上げようとか、たくさんのお客さんを呼ぼうだとか、そういう商売っ気がほとんどないんだよね。商売とはまた違うカンジなのかな‥(笑)。でもああいうやり方はウチでは絶対に真似出来ないし‥生活もあるからね」
う〜ん、ラーメン店の経営者というものは、単に職人的な気質だけでは通用しないのだ、ということを改めて思い知らされる一日となった。ふ、深い‥。(2008.04.08
24:50頃 −○○さんのお店の店舗内にて−) |
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