チェーンの張り調整
用意するもの
・14mmレンチ×2
・17mmレンチ
・22mmレンチ
・5mmヘキサゴンレンチ
注目!
チェーンの張りを調整する前にまず車体をジャッキアップしてリヤタイヤが地面に接していない状態にします。その状態でリヤホイールをゆっくりと手で回しながらチェーンをよく観察してみてください。極端に動きの悪いコマがあったり、一周全体の伸び方が違ったりなどチェーンの使用状況の違いで様々な症状が考えられます。張り調整はあくまでも単純にチェーンが伸びてしまっているときだけに有効な手段なので、チェーンの状態が著しく悪い場合には潔く新品に交換するようにしてください。
まず車体の左側にあるリヤホイールアクスルナットを22mmのレンチで緩めます。結構キツめのトルクで締め付けられているので、メガネレンチなどではなくソケットレンチを使用した方が無難に外せると思います(もちろん車体の右側にあるリヤホイールアクスルから外しても構いません。その場合は文中のリヤホイールアクスルナットとリヤホイールアクスルを差し替えて読むようにしてください)。

注意!: ナットは緩めるだけで決して外さないでください(外れないとは思いますが)。
ある程度リヤホイールアクスルナットを緩めるとリヤホイールアクスルも一緒に回ってしまうので、車体の右側にあるリヤホイールアクスルを17mmのレンチで固定し(写真の大きい矢印)、リヤホイールアクスルを完全に緩めます(外す必要はありません)。

私は一応リヤブレーキキャリパーとスイングアームをつないでいるロッドに関係しているナットも14mmのレンチを使用して全て緩めています(写真の小さな矢印)。
上記の場所以外にもロッドとスイングアームを直接連結しているナットが左の写真の場所にあるので、これも14mmのレンチを使用して緩めます。これらの作業はチェーンを張るためには必要ないのかもしれませんが、緩めるためには絶対に必要です。何故ならロッドがつっかえ棒のようなかたちになってしまい、リヤホイールが車体の前方には動かないからです。ただし3箇所全てのナットを緩める必要はないのかもしれません。
ここからが実際にチェーンの張りを調整する作業です。写真の矢印で示しているスイングアームの先端にあるアジャスタを5mmの六角レンチで締めていくとチェーンが張られていきます。このとき写真では車体の左側しか写っていませんが、右側のスイングアームにあるアジャスタも車体の左側と同様に締めていきます。左右のバランスに気を付けながら少しづつ作業を進めるようにしてください。
チェーンは写真の矢印のあたりで上下に動かして、その動く量が25mm〜35mmの範囲内におさまるように調節してください。緩め過ぎはチェーンの脱落、張り過ぎはチェーンの切断など重大な事態を招きますのでしっかり定規などで測って確認してください。
次に左右のスイングアームにある目盛りでリヤホイールアクスルとリヤホイールアクスルナットが同じ位置にくるように微調整を行います。必ず左右のスイングアームにある目盛りが同じになるようにしてください。これがずれてしまうと真っ直ぐに走れなくなってしまいます。

最後にリヤホイールアクスルナットをしっかりと締め、左右のアジャスタを走行中の振動で緩んでしまうことがないように軽く締め付けて終わりです。